野村ノートをIT業界のマネジメンは応用可能か?

読書

お疲れ様です

2020年2月11日に死去された野村克也さん。

 

練習生としてプロ野球入り、戦後初&捕手として世界初の三冠王となった名捕手。
監督としても4度の日本一に輝いた名将です。

「野村再生工場」「ID野球」「ささやき戦術」「クイック投法」「ぼやき」「マー君神の子、不思議の子」なども有名なところではないでしょうか。

 

今回は「野村ノート」を読んで、マネージャーとして参考になると思ったことを紹介します。

責任感について考えてみた

※記事の中では野村克也氏のことを親しみを込めて「ノムさん」と表現させていただきます

野村ノートを読んでみた

 

「野球の監督とIT業界のマネージャーでは畑違いでは?」

 

と思われるかも知れません。

しかし、ノムさんの考え方は、他の業界でも十二分に活用が可能な内容が多々あります。

以下は特に印象に残って仕事に活用できそうだなと思ったポイントです

・原理原則を見据えて指導していく

・無形の力を身につけよ

・人間教育ができて初めて育成といえる

 

原理原則を見据えて指導していく

ノムさんは野村ノートの中で

プロ野球選手であればルール含めてプロであるべき

と述べています。

これは

 

・その業界の原理原則を知る必要がある

・ルールを知らずしてゲームには勝てない(ゲーム=人生、仕事、出世争いなど)

 

と解釈しました。

 

IT業界も同じで、システム開発できればいいってわけじゃないです。

お客様の抱えている問題を解決することが仕事です。

 

私はいまお客様の情シスへ所属して、業務システムの運用保守をチームで担当しています。

基本的には担当業務システムに関する問い合わせや、改修なんかをメインでやってます。

しかし、時々ユーザーからパソコン操作、機器導入に関する相談など、業務システムと直接関係ない以外の問い合わせ相談を受ける機会があります。

パソコン操作、ネットワークについては、インフラを担当しているチームがあるので、うちのチームとしてはそちらに回せば終わりです。

 

仕事としては、これで何も問題ありません。

 

しかし、IT業界で仕事をしている以上は、ソコン操作、サーバ、ネットワークなんかも知らないといけないと個人的に思っています。

 

運用チームに同じ年数所属しているメンバーが、問い合わせや調査をしているのを見ていると、「自分がやればすぐに終わるのに、なんでこんなに時間がかかるんだろ?」「なんでこんな簡単なことに気がつかないんだろ?」と不思議に思う時があります。

 

こう言う人たちの調査の仕方をみていて共通して気づくのは、”システムにだけ”に目がいっていているため、サーバ、ネットワーク、パソコンなどシステムを動かしている環境へ目が向いていないと言うこと。

 

自身も全てに詳しいわけではありませんが、周辺環境についての知識を持っていることで、いざという時に機転が利いたり、問題解決のスピードが早まるはずです。

 

無形の力を身につける

技量だけでは勝てない。形にでない力を身につけることは極めて重要である。

ノムさんがよく言っていることの中に”無形の力”というのがあります。

 

これも野球だけでなく他の業界でも必要となる力です。

・情報収集と活用
・観察力
・分析力
・判断力
・決断力
・先見力
・ひらめき
・鋭い勘
 などなど

 

プロ野球選手が投げる、打つ、走るという技術を鍛えるのと同じように、ITエンジニアもプログラミングスキルを高めたりするのは当たり前のことです。

ただ、それだけだと、いずれ立ち行かなくなります。

 

そのためにも”無形の力”は是が非でも身につけておくべきです。

 

最近よく言われる ”論理的思考” や ”ロジカルシンキング” も ”無形の力” のひとつではないでしょうか。

 

どんな業界でも”無形の力”は身につけるべきスキル

人間教育ができて初めて育成といえる

著書の中で人間形成について綴られている箇所があります。

その代表例の一人として、石井一久氏を上げています。

野村さんは著書の中で「石井に気持ちよくプレーさせて勝利を優先するあまり、人間形成をしっかりできなかった」と綴っています。(石井さんがそれを知っているかは不明ですが)

「鉄は熱いうちに打て」ということわざの通り、1年目こそ”人間形成の教育”をしっかりしないといけないという点には共感しました。

 

最近は昔(といっても35歳ですが)と比べて、新人育成が弱腰対応になっているように思います。

 

会社から「厳しくすると辞めたり、休職する」「のびのびとやらせて育てろ」という感じの指示をされることがしばしばあります。

「育てる気あるのか?」「なんで採用したんだ?」と思うことが多々あります。(採用実績のためだけの採用とかいい迷惑な話です)

現場で直接指導するマネージャーは、顔色を伺いながら、気持ちよく仕事させてあげるために神経をすり減らしながら対応しなければいけないです。

 

「それで本当によいパフォーマンスができるのかな?」

 

いささか疑問に思います。

 

短期的に見れば、それでもいいかも知れないです。

ただ、「自分の後継者に」と考えている相手にはこれではダメだと思っています。

 

叱らず、おだてて、のびのび仕事をさせるだけでは、人間形成できないし、強いチームを作って、それを維持していくことは到底不可能です。

 

実際、私が後継者にと考えていた後輩には”人間形成の教育”をしっかりとできていなかったと思っています。

 

*余談*

ノムさんではなく、川上哲治氏のエピソードです。

川上さんがノムさんにトレードの交渉をする席に、長嶋さんを同席させたそうです。

川上さんは「長嶋は監督になる。だからトレードの交渉を見せておきたい」と同席させたそうです。

これを見てノムさんは「巨人は後継者への継承ができている」と思ったそうです。(最近はそうでもないようですが)

 

このエピソードにすごく共感しました。

 

マネージャー教育と銘打つ社内研修や、外部セミナーは多々あります。

でも、それだけでは育たないと思っています。

 

マネージャーの仕事は、体系的に教えられることだけが全てじゃないです。

 

実際にお客様との打ち合わせなどに同席しないとわからないこともあります。

常々「あの子を後継者として考えているんですよ」とユーザーに刷り込みつつ、打ち合わせへ同席してもらって、どのように打ち合わせをしているかなどを学んでもらうこと大切だと思います。

無形の力を身につける、身につけたもらう

野村ノートを読んで実行していくのは

・無形の力を高める

・「考えないより考えた方がいい」を後輩に意識づけをしていく

の2つです。

”無形の力”の中でも

・情報収集と活用
・観察力
・分析力

の3つを特に高めたいと思っています。

 

野村ノートはノムさんの哲学がふんだんに語られている著書です。

しかし、この著書で語られていることは、どの業界でもリーダーやマネージャーなら必ず役に立つ内容となっています。

 

リーダー、マネージャーとして管理職になった人、もう管理職の人は一読してみてください。

 

最近流行りのリーダーシップ論が体質に合わない人は必見です。

責任感について考えてみた