
「人材育成とワインづくりは類似点が多い」
という話をどこかで見かけたので、探してみたら ワインづくりの心得を生かす部下を酸化させない育て方という本を見つけたのでさっそく読んでみました。

というのが初見での印象でした。ワインづくりの心得を人材育成に落とし込んで書かれています。そのため具体例も豊富です。「こういう理論だよ!あとは自分で考えなさい!」というような理論だけ投げっぱなしジャーマンの人材育成の本よりわかりやすいです。
人材育成関連の書籍は、どうしても文字が小さかったり、なかなかのページ数で読むだけでも疲れません?
ワインづくりの心得を生かす部下を酸化させない育て方という本は、程よいページ数、大きめの文字サイズのため読みやすいです。また、ワインづくりや小ネタも知れるので、人材育成+ワインの知識を学べる一石二鳥です笑
Contents
こんな人におすすめ
- 新しく部下を持つことになって人材育成に悩んでいる
- 具体的な例などがある人材育成に書かれている書籍を探している
- 部下を抱えるワイン好きな上司のあなた
育てたあとが本当のスタート
部下の育成は、「育てた」あとが本当のスタートです。そしてその後にどう「熟成」させるかが、上司の腕の見せどころです。
確かにそうだと思いました。”上司が設定したゴール”に向けて、OJTなどを通じて色々なスキルを取得していきます。
そして、ゴールしたら、「よくがんばった!これでお前は免許皆伝だ!わしから教えることは何もない!」と上司の元を巣立って独り立ち・・・。
確かに業務上で必要なスキルなどは伝えたかもしれないけど、これってあくまでも上司(自分)にとってゴールであって、部下のゴールは遥か先なんですよね。
ここがワインとの類似点の一つなんです。
ワインは醸造家の手元を離れるときは、まだ発展途上(成長途中)で、その後も熟成を続けていきます。
醸造家は出荷したワイン一本一本を追跡して、「もう飲まれたか?」「保存状態はベストな状態か?」ということを追うのは不可能ですが、私たちは違いますよね。
メールやライン1本ですぐに連絡ができますから、部下の「熟成」を手助けすることもできます。
「もう教えることは教えたし、あとは自分で頑張れ!」と口で言いつつ、物陰からこっそりと見守り、手助けしてあげましょう!

自分自身も熟成していかなければいけない
人材育成をする立場としてこの本を手に取りましたが、自分も誰かの部下であるということを忘れちゃいけませんね。
あなたも私もまだ熟成途中ということです。
最近は「俺の背中を見て学べ」という上司や会社は減りましたが、部下はあなたの普段の行動などをしっかりと見ています。確実に。

「あの人は口ばっかりで、何もわかってない」など部下に思われてしまったら終わりです。単に反旗を翻されるだけなら良いですが、最悪あなたのポジションを奪われる可能性もあります。
ぜひ、自分自身もよい熟成をしていきましょう!
結論:他の人材育成本に挫折した人、ワイン好きな人におすすめ
人材育成関連の本は、かなりの数を読みましたが、その中でも上位に入るわかりやすさです。
ワイン醸造×人材育成というのも、ほかでは見れない組み合わせのため、新鮮な気持ちで読むことができました。
ワインづくりの工程も知れたり、ちょっと誰かに言いたくなる小ネタもあるので読み物としても楽しめました。
ワインが好きで、部下の育成に悩んでいる人は一度読んでみてくださいね。
最後にリンクを貼っておきます。
ワインづくりの心得を生かす部下を酸化させない育て方 / 井上雅夫 【本】
それでは、また。